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シニア婚活:再婚で幸せになる人・なれない人の違いとお相手探しの注意点
はじめに
人生100年時代と言われる現代、50代・60代以降のシニア世代でも新たなパートナーとの出会いを求める方が増えています。配偶者との死別や離婚を経験した後、「もう一度誰かと人生を共にしたい」と考えることは自然なことです。しかし、シニア婚活における再婚には、若い世代とは異なる注意点があります。本記事では、再婚で幸せになる人となれない人の特徴、そしてお相手探しの重要なポイントを詳しく解説します。
シニア世代の婚活事情

近年、50代以上の婚活市場は急速に拡大しています。結婚相談所や婚活パーティーでも、シニア向けのサービスが充実してきました。厚生労働省の統計によると、再婚件数は増加傾向にあり、特に60代以降の再婚も珍しくありません。
シニア婚活の特徴として、以下の点が挙げられます。
- 経済的に安定している方が多い
- 人生経験が豊富で、相手を理解する力がある
- 子育てが終わり、自分の時間を持てる
- 健康面や介護への不安を共有できるパートナーを求める
しかし、年齢を重ねた分だけ、それぞれの価値観や生活習慣が確立されているため、お互いに歩み寄る姿勢が特に重要になります。
再婚で幸せになる人の特徴
1. 過去にとらわれず前を向いている
再婚で幸せになる方は、前の配偶者との思い出を大切にしながらも、過去に固執しません。「前の妻はこうだった」「前の夫ならこうしてくれた」という比較をせず、新しいパートナーとの関係を一から築こうとする姿勢を持っています。
過去の結婚生活から学んだ教訓を活かしつつ、新しい関係には新しいルールがあることを理解しています。これにより、お相手も自分らしくいられる居心地の良い関係が築けるのです。
2. 相手の家族や生活背景を尊重できる
シニア世代の再婚では、お互いに成人した子どもがいることが多く、時には孫がいる場合もあります。幸せな再婚生活を送る方は、相手の家族関係を尊重し、適度な距離感を保つことができます。
相手の子どもたちとの関係構築を焦らず、時間をかけて信頼関係を築こうとする姿勢が重要です。また、それぞれの家族との付き合い方についても、事前にしっかりと話し合います。
3. 経済的な透明性がある
再婚前に、お互いの経済状況や資産について正直に話し合える方は、後々のトラブルを避けることができます。年金収入、貯蓄、不動産、負債など、包み隠さず共有することで、安心して生活設計ができます。
特に相続に関しては、子どもたちとの関係も絡むため、事前に明確にしておくことが信頼関係の基盤となります。
4. 適度な依存と自立のバランスが取れている
幸せな再婚生活を送る方は、パートナーに全てを求めるのではなく、自分の趣味や友人関係も大切にしています。お互いに依存しすぎず、かといって距離を取りすぎない、健全な関係性を築いています。
「一緒にいて楽しい」という気持ちと「一人の時間も充実している」という両立が、長続きする関係の秘訣です。
5. コミュニケーションを大切にする
些細なことでも話し合い、相手の気持ちを理解しようとする姿勢があります。年齢を重ねると、「言わなくてもわかるだろう」という思い込みが生じやすいですが、幸せな再婚生活を送る方は、きちんと言葉で伝え合うことを大切にしています。
また、意見が対立した時も、感情的にならず冷静に話し合える成熟した対応ができます。
6. 現実的な期待値を持っている
「完璧なパートナー」を求めるのではなく、お互いの欠点も受け入れる寛容さがあります。若い頃の恋愛とは異なり、現実的な視点で相手を見ることができ、「この人となら穏やかに過ごせる」という基準で判断しています。
ロマンチックな理想よりも、日常生活の相性や価値観の一致を重視する現実的な姿勢が、長続きする幸せな関係を生み出します。
再婚で幸せになれなかった人の特徴
1. 前の配偶者と比較してしまう
「前の妻はもっと料理が上手だった」「前の夫はもっと稼いでいた」など、常に比較する姿勢は、新しいパートナーを傷つけ、関係を悪化させます。過去の理想化された記憶と現在のパートナーを比べることは、不幸の始まりです。
2. 経済的な問題を軽視した
再婚前に経済面の話し合いを避けたり、お互いの資産状況を隠したりしたことで、後から大きなトラブルになるケースがあります。特に相続問題が絡むと、子どもたちとの関係も悪化し、家族全体が不幸になることもあります。
生活費の分担、医療費や介護費用の負担、遺産相続など、デリケートな話題を避けてしまったことで、後悔する方が少なくありません。
3. 子どもや家族の理解を得ないまま再婚した
子どもたちの反対を押し切って再婚したり、家族に紹介せずに結婚したりすると、後々の関係がギクシャクします。特に相続や介護の問題が生じた際に、家族の協力が得られず孤立してしまうケースがあります。
家族の理解を得るには時間がかかりますが、焦らず丁寧に関係を築くことが大切です。
4. 相手に過度な期待をした
「寂しさを埋めてくれる」「介護してくれる」「経済的に支えてくれる」など、相手に一方的な期待をすると、その期待が裏切られた時に大きな失望につながります。
特に介護目的の結婚は、相手に気づかれると関係が破綻しやすく、お互いに不幸な結果となります。
5. 価値観の違いを軽視した
交際期間中は我慢できたことも、実際に一緒に暮らし始めると耐えられなくなることがあります。金銭感覚、清潔感、生活リズム、食の好みなど、日常の些細な違いが積み重なってストレスになります。
「年を取ってから変わるのは難しい」という現実を理解せず、「結婚すれば変わるだろう」と楽観視したことで、後悔する方もいます。
6. コミュニケーション不足
「もう年だから」「今さら言っても」と遠慮してしまい、不満を溜め込んでしまうケースがあります。若い頃と違って「時間が解決する」わけではなく、きちんと話し合わないと問題は深刻化します。
また、デジタル機器の使い方や連絡手段の違いなども、コミュニケーション不足の原因になることがあります。
お相手探しの重要な注意点

1. 自分の再婚目的を明確にする
まず、なぜ再婚したいのか、自分自身と向き合うことが大切です。
- 孤独感を解消したい
- 経済的な安定を得たい
- 介護の不安を軽減したい
- 趣味や旅行を一緒に楽しみたい
- 家事や生活のサポートが欲しい
これらの理由は決して悪いものではありませんが、自分の動機を理解し、それを相手にも正直に伝えることが誠実な関係の第一歩です。一方的な期待ではなく、お互いに支え合える関係を目指しましょう。
2. 子どもや家族への配慮を最優先に
再婚を考える際は、必ず子どもたちに相談し、理解を得る努力をしましょう。いくつかのポイントがあります。
子どもへの伝え方
- 感情的にならず、冷静に自分の気持ちを説明する
- 相手のことを丁寧に紹介し、会う機会を設ける
- 子どもの意見や不安にもしっかり耳を傾ける
- 相続や財産分与について明確に説明する
子どもの反対がある場合は、焦らず時間をかけて理解を得ることが重要です。無理に進めると、後々の関係修復が困難になります。
3. 経済面の話し合いを怠らない
デリケートな話題ですが、以下の点は必ず事前に確認しましょう。
- お互いの収入と貯蓄額
- 年金受給額
- 不動産や資産の有無
- 負債やローンの有無
- 生活費の分担方法
- 医療費や介護費用の負担割合
- 遺言書や相続の意向
- 保険の受取人や契約内容
必要に応じて、弁護士や税理士などの専門家に相談し、婚前契約書を作成することも検討しましょう。これは相手を疑うためではなく、お互いの安心と子どもたちへの配慮のために重要です。
4. 生活スタイルの相性を確認する
一緒に暮らす前に、以下の点を確認しておきましょう。
- 起床時間や就寝時間
- 食事の好みや食事時間
- 掃除や片付けの頻度
- お金の使い方や貯蓄の考え方
- 友人や親戚との付き合い方
- 趣味や休日の過ごし方
- テレビやエアコンの温度設定など
些細なことに思えますが、毎日のことなので、違いが大きいとストレスになります。同棲期間を設けたり、頻繁に泊まり合ったりして、実際の生活を体験することをお勧めします。
5. 健康状態と介護の可能性について話し合う
シニア婚活では避けて通れない重要なテーマです。
- 現在の健康状態と持病の有無
- 定期的な通院や治療の必要性
- 介護が必要になった場合の希望
- 終末期医療についての考え方
- 介護施設の利用に対する意向
「いつまでも健康でいられる」という楽観論ではなく、現実的に将来を見据えた話し合いをすることが大切です。介護が必要になった時、お互いにどこまでサポートできるのか、施設の利用も含めて具体的に考えておきましょう。
6. 住まいの問題を事前に決める
再婚後の住居をどうするかは、大きな決断です。
- どちらかの家に住むのか
- 新しい家を購入または賃貸するのか
- 別居婚という選択肢もあるのか
- 不動産の名義や相続をどうするか
特に、お互いに持ち家がある場合は、感情的にも経済的にも難しい決断になります。どちらかの家に住む場合、もう一方の家をどうするか、そして心理的に「お邪魔している」感覚にならないかも考慮が必要です。
最近では、「別居婚」や「週末婚」というスタイルも増えています。お互いの生活基盤を保ちながら、定期的に会う形も、シニア世代には適している場合があります。
7. 出会いの場を賢く選ぶ
シニア婚活には、様々な出会いの場があります。
結婚相談所
- 真剣に結婚を考えている人が多い
- プロのカウンセラーのサポートがある
- 身元確認がしっかりしている
- 費用は高めだが、安心感がある
婚活パーティー・イベント
- 一度に複数の人と会える
- 気軽に参加できる
- シニア向けのイベントも増えている
- 費用は比較的リーズナブル
マッチングアプリ
- 自分のペースで相手を探せる
- 幅広い年齢層の人と出会える
- 詐欺やトラブルに注意が必要
- ITに不慣れな方には難しい場合も
趣味のサークルや習い事
- 自然な出会いが期待できる
- 共通の趣味があるため話が合いやすい
- すぐに結婚につながるとは限らない
友人や知人の紹介
- 信頼できる相手を紹介してもらえる
- お互いの背景を知った上で会える
- 断りにくい場合もある
どの方法を選ぶにしても、安全性を最優先に考えましょう。特にマッチングアプリや個人的な出会いでは、詐欺や金銭トラブルに巻き込まれるリスクもあります。
8. 詐欺やトラブルに注意する
残念ながら、シニア層を狙った結婚詐欺は存在します。以下のような兆候には注意が必要です。
- すぐに結婚や同棲を迫ってくる
- 早い段階でお金の話をしてくる
- 家族や友人に会わせたがらない
- 身元が曖昧で詳細を教えたがらない
- 経済的に困っているアピールが多い
- 言動に矛盾が多い
不安を感じたら、信頼できる友人や家族、場合によっては弁護士や警察に相談することをためらわないでください。「恥ずかしい」と思わず、自分の財産と心を守ることが最優先です。
9. 焦らずじっくりと関係を築く
「もう年だから」と焦って決断することは禁物です。少なくとも1年程度の交際期間を設け、四季を通じて相手を知ることをお勧めします。
- 旅行に行ってみる(旅先での態度は本性が出やすい)、結婚相談所の出会いは旅行禁止
- 病気の時にどう接してくれるか見る
- お互いの友人や家族と会う機会を持つ
- 金銭感覚の違いを確認する
若い頃の恋愛と違い、シニア婚活は「残りの人生を一緒に過ごす」という重大な決断です。焦らず、じっくりと相手を見極めましょう。
10. 法的な準備も怠らない
再婚する際は、法的な側面も考慮する必要があります。
- 婚前契約書の作成を検討する
- 遺言書を作成または更新する
- 保険の受取人を変更する
- 相続について専門家に相談する
- 必要に応じて成年後見制度を調べる
特に財産がある方や、前の配偶者との間に子どもがいる方は、将来のトラブルを避けるために専門家のアドバイスを受けることをお勧めします。
まとめ:幸せな再婚のために
シニア世代の再婚は、若い頃とは異なる配慮が必要ですが、だからこそ深い理解と信頼に基づいた成熟した関係を築くことができます。
幸せな再婚のためのチェックリスト
□ 過去にとらわれず、前向きな気持ちで新しい関係に臨んでいるか
□ お互いの家族や生活背景を尊重できるか
□ 経済面について正直に話し合えたか
□ 適度な距離感を保てる関係か
□ 日常のコミュニケーションを大切にできるか
□ 現実的な期待値を持っているか
□ 子どもや家族の理解を得る努力をしたか
□ 生活スタイルの相性を確認したか □ 健康や介護について話し合ったか
□ 住まいの問題を解決したか
人生100年時代、50代・60代はまだまだ人生の途中です。新しいパートナーとの出会いは、残りの人生をより豊かで充実したものにしてくれる可能性があります。
しかし、勢いだけで決断するのではなく、慎重に、そして誠実に向き合うことが大切です。お互いの人生を尊重し、支え合える関係を築くことができれば、年齢を重ねてからの再婚は、人生の新しい章として素晴らしいものになるでしょう。
焦らず、自分自身と向き合い、そして相手とじっくりと関係を深めていくこと。それが、シニア世代の幸せな再婚への近道です。あなたの新しい人生のスタートが、幸せなものになることを心から願っています。