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独身男性が孤独死しやすい理由とその対策【専門家が解説】

子どもがいない夫婦も同じ境遇に陥る可能性

結婚していても子どもがいない夫婦の場合、最終的には独身男性と同じような孤独な状況に陥るリスクがあります。配偶者に先立たれた後、一人で残された時に直面する課題は、生涯独身だった方と大きく変わりません。

本記事では、特に男性に焦点を当て、トーマス・ジョイナー氏の著書「男はなぜ孤独死するのか」をもとに、男性が孤独死に至りやすい理由と、今からできる対策について詳しく解説していきます。

男性が孤独に陥りやすい3つの要因

独身男性が孤独に陥りやすい要因には、明確な傾向があります。これらの要因を理解し、早めに改善策を講じることで、将来の孤独死リスクを大きく減らすことができるでしょう。

❶ 対人スキルを学習しないまま大人になる

多くの男性は、学生時代から社会人になるまでの過程で、対等な立場での人間関係を構築するスキルを十分に身につける機会が限られています。

職場では上司・部下という縦の関係性の中でコミュニケーションを取ることが中心となるため、仕事上の対人スキルは磨かれます。しかし、友人関係のような横のつながりを維持・発展させるスキルは、意識的に学ばなければ身につきません。

年齢を重ねるにつれて友人関係が希薄になっていくのは、このスキル不足が大きな原因の一つです。学生時代は自然と友人ができた環境も、社会人になると自ら積極的に関係を築かなければ孤立してしまうのです。

❷ 自立を重んじプライドが高く、人の手を借りるのが苦手

日本社会では、特に男性に対して「自立して自分のことは自分でやるべき」という価値観が強く求められてきました。その結果、年齢を重ねるほど「人に頼る」ことへの抵抗感が強くなる傾向があります。

プライドが高くなると、困ったときでも助けを求められず、問題を一人で抱え込んでしまいがちです。また、頑固になることで周囲との関係にも亀裂が生じやすくなります。

しかし実際には、適度に人の手を借りることは、人間関係を深める重要な機会でもあります。完璧な自立を目指すよりも、互いに支え合える関係性を築くことが、孤独を防ぐ鍵となります。

❸ 家族や友人よりも仕事・地位・お金を優先する

多くの男性は、キャリア形成や経済的成功を人生の最優先事項としてきました。その結果、家族や友人との時間を犠牲にし、人間関係への投資を怠ってきた方も少なくありません。

仕事中心の生活では、職場以外のコミュニティとのつながりが希薄になります。地位や収入が人生の充実度と直結すると考えがちですが、退職後にそれらを失ったときに残るのは、築いてきた人間関係だけです。

若いうちから仕事以外の人間関係にも時間とエネルギーを投資することが、将来の孤独を防ぐために不可欠です。

定年後が最大の転換点

就労期間中は問題が表面化しない

時代が変わっても、日本では就労人口において男性の割合が依然として高い状況が続いています。仕事をしている間は、会社という所属コミュニティがあるため、社会とのつながりを実感でき、孤独を感じにくい環境にあります。

毎日職場に通い、同僚と会話し、プロジェクトに携わることで、自分の存在意義を感じることができます。しかし、この状態は定年まで続くわけではありません。

定年後に直面する現実

定年退職後、これまで当たり前だった職場という居場所を失うと、多くの男性が急激な孤立を経験します。これまで仕事に費やしてきた時間とエネルギーをどこに向けるべきか、分からなくなってしまうのです。

女性の場合、地域のサークル活動や趣味のグループに率先して参加する傾向があり、退職後も新たなコミュニティを見つけやすい傾向にあります。一方、男性は自宅に引きこもってしまうケースが多く見られます。

この差は、前述した対人スキルやプライドの問題とも深く関連しています。新しいコミュニティに飛び込むことへの心理的ハードルが高く、結果として孤立が深まってしまうのです。

今からできる孤独対策

定期的に通える場所を見つける

孤独死を防ぐために最も効果的な対策の一つは、定期的に通える場所を持つことです。必ずしも深い友人関係を築く必要はありません。週に2〜3回顔を合わせる「顔見知り」がいるだけでも、大きな違いが生まれます。

おすすめの場所:

  • スポーツジムやフィットネスクラブ
  • 地域の趣味サークル
  • 図書館やコミュニティセンター
  • ボランティア活動
  • 習い事の教室

ジムは特におすすめです。健康維持という明確な目的があり、通いやすい環境が整っています。実際にジムに通っている年配世代の方々を観察すると、お互いの健康状態や病気のことを気にかけ合う様子が見られます。

このような緩やかなつながりでも、完全な孤立を防ぐ効果は十分にあります。「今日は○○さん、来てないな」と気づいてくれる人がいるだけで、万が一の際の発見が早まる可能性が高まります。

対人スキルを意識的に磨く

仕事以外の場面での対人スキルは、意識的に磨く必要があります。以下のポイントを心がけましょう:

  • 聞く力を養う: 自分の話ばかりでなく、相手の話に耳を傾ける
  • 共感を示す: 相手の感情や立場を理解しようとする姿勢
  • 自己開示: 適度に自分の弱さや悩みを共有する勇気
  • 感謝の表現: 小さなことでも「ありがとう」を伝える習慣

特に年齢を重ねると、自分の経験や知識を語りたくなる傾向が強まりますが、一方的なコミュニケーションは人を遠ざけます。バランスの取れた会話を心がけることが重要です。

プライドを手放し、助けを求める練習をする

完璧な自立を目指すのではなく、適度に人の手を借りる練習を始めましょう。小さなことから始めることで、徐々に抵抗感が薄れていきます。

実践例:

  • 道に迷ったら素直に人に尋ねる
  • 重い荷物を運ぶときに助けを求める
  • 分からないことを「教えてください」と言える
  • 困ったときに「助けてほしい」と言える関係を築く

人に頼ることは弱さではなく、信頼関係を深める機会です。また、他者から頼られることも、自分の存在価値を実感できる貴重な機会となります。

仕事以外の人間関係に投資する

現役世代のうちから、仕事以外のコミュニティとのつながりを大切にしましょう。家族との時間、友人との交流、地域活動への参加など、キャリア以外の部分にも時間とエネルギーを配分することが重要です。

定年後に急に人間関係を構築しようとしても、なかなか難しいものです。長年かけて築いてきた関係こそが、老後の支えとなります。

パートナーとの出会いも選択肢の一つ

一人で老後を迎えることに不安を感じている方にとって、人生のパートナーを見つけることも有効な選択肢です。必ずしも若いうちに結婚しなければならないわけではなく、人生の後半でパートナーと出会い、充実した時間を過ごしている方も多くいます。

中高年向けの結婚相談所では、同じような境遇や価値観を持つ方との出会いをサポートしています。一人で悩むよりも、専門家に相談することで、新たな可能性が開けることもあります。

パートナーを見つけたいとお考えの方は、結婚相談所『とわ婚』などの専門サービスへの相談を検討してみるのも良いでしょう。

まとめ:今日から始められる孤独対策

男性が孤独死しやすい背景には、社会的・心理的な要因が複雑に絡み合っています。しかし、これらの要因を理解し、早めに対策を講じることで、将来のリスクを大きく減らすことができます。

重要なポイント:

  1. 対人スキルは意識的に磨く必要がある
  2. プライドを手放し、人に頼ることを恐れない
  3. 仕事以外の人間関係にも時間を投資する
  4. 定期的に通える場所を見つける
  5. 定年前から退職後の生活を準備する

完璧な対策を一度に実行する必要はありません。小さな一歩から始めて、徐々に孤独に強い生活習慣を築いていくことが大切です。今日からできることを一つずつ実践し、充実した老後を迎える準備を始めましょう。